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設備リニューアル産業のこれからと営業開発最前線
われわれは「いま、何をなすべきか」

リノライフ事業部 営業部 営業課長 河野智哉(1999年4月入社) 大阪支店 営業部長 佐野英輔 (1999年4月入社) 営業本部 営業企画部長 寺本康宏(1984年4月入社) ソリューション事業部 営業部長 今尾洋平(1996年4月入社)

企業が発展し組織力を強化していくために、営業部は売り上げを確保し、絶えず拡大を目指す使命がある。 既存顧客を維持しながら新規市場の開拓は可能か。 日進月歩の技術革新と情報化にどう対処すべきか。 競合状況を勝ち抜く戦略と戦術に秘策はあるか。 50年の歴史を踏まえ、今日の営業ミッションを問い、明日の企業価値を考える。

情報収集と分析の営業へ。
価値ある情報は顧客との直接コミュニケーションから。

寺本今日は、当社の営業部のあり方について、今までの苦労話も含めて大いに語り合おうと思っています。自己紹介を兼ねて、各人の業務内容の説明をお願いします。

河野 リノライフ事業部はマンションや団地の改修を主にやっている部署です。お客様はマンション管理 組合や居住者の方々で、要するに B to C の仕事をしています。事業部として今年で4期目になりますが、 もともとはグループ会社のサンセツや東京ライニングが携わっていた事業ですから実績は30年くらいにな ります。近年、集合住宅の更新工事ニーズが非常に高まって、約3年前、事業部内に専門部署を設立して 現在に至ります。

今尾 ソリューション事業部の営業部長として、営業課と設計積算課の責任者をやっています。入社した ときは名古屋支店で、佐野先輩にいろいろ仕事を教えていただきました。当時は官公庁中心の営業、次第 に集合住宅、店舗などの商業施設、ファミレスの「すかいらーく」も担当として関わるようになりました。7年前に東京へ転勤してからは、一般企業への直接営業、ゼネコン、サブコン、官公庁など、リノライフ事業部ができるまでは集合住宅にも関わり、さらには商業施設関係と、盛りだくさんの分野で営業してきました。(笑)

佐野 入社して最初は名古屋支店に配属され5年間営業課にいました。その後1年間本社にいて、2000年からサンセツ配属で15年間、そこで本格的にO市場の営業に携わりました。昨年度から大阪支店に転勤、営業部長をやっています。大阪支店では一般設備、店舗工事、官庁の3つのセグメントがあり、その中でも一般のお客様に力を入れています。大阪支店は高砂熱学工業の受注が多く、O市場の割合が非常に少ない。今後、そこを伸ばすという目標をもって活動しています。

寺本 私は、84年入社で営業採用の第1号。技術採用でしたが、配属部署の産設事業部(産業設備の略)に営業課を新設することになり、営業職として配属されました。入社当時のメインのお客様は高砂熱学工業。受注の90%を占めており、受注活動はすべて技術社員が担当して、調査、計画、設計、積算、施工まで、技術課員が一貫して対応していました。まさにセールスエンジニアが主役、管理課がサポートするという体制で、「いまさら営業なんて必要あるの?何するの?」みたいな雰囲気でしたよ。(笑)

河野 84年入社が一人ですか?寺本同期は14人いましたが営業は私一人。当時は産設事業部長直轄で、指導する側も営業が専門ではなく、営業の基本は社外研修で学ぶだけ、OJTでの指導もなく苦労しました。当時、産設事業部のメインのお客様がプラント会社だったので、最初はプラント系の会社を中心に一生懸命営業し、大手プラント会社から受注できたときはうれしかったことを思い出します。その後、店舗工事を受注する機会があり、客先のニーズに応えることで大幅に受注を増やすことができて、当社に店舗工事というセグメントが認識され、初めて営業マンとして仕事ができたと思いましたね。

今尾 「すかいらーく」もその一つでしたね。

寺本 店舗関係は結構おもしろいと気づいた。競合相手も小さい会社ばかりなので、この分野ならいけるんじゃないかと頑張りました。外食産業も伸びている頃で、「和民」や大手内装会社ともお付き合いできて、多くの物件をいただきました。今尾ただ、今でもこの業界自体は寡占市場ですよね。当社は創立50年ですが、100年以上の歴史のある会社が結構あり、この仕事はここがやるという、商流が決っていることが多いので、当社が伸びるためには、そこを壊さなければならない。しかし最近、少しずつ崩れかけてきて、新規参入のチャンスも出て来たように感じますので、無理だと思っていた客先にも、どんどん行くようにしています。寺本崩れてきているというのは、ここ10年くらいですかね。大規模ビルを建てたら改修は同じ会社に出すという暗黙の了解があった。ところが、最近は違う会社に出すようになってきましたね。

今尾 さらには、ビルオーナーが頻繁に変わる状況があります。オーナーが変わるとそれまでの関係も断ち切れる。規制緩和で外資が入ってきて考え方も変わってきた。外資企業に限らず日本の開発業者やビルオーナーも、少しずつ変わってきていると感じます。寺本入札をはじめ、発注・受注にはいろいろな形式があるよね。今尾部長は入札や競合をしないで受注しようとしているんだよね。今尾競争に巻き込まれないように、「リニューアルはこうしたらどうですか」という提案をしながら客先から指名をもらうよう努力しています。

寺本 お客様のニーズを探って、プランを練って提案する。当社独自のやり方やアイデアを出して、相手を取り込んで仕事にするということだね。ビジネス環境が随分変わってきて、いろいろな意味で売り方も変わってきたような気がするね。

佐野 名古屋にいた時とサンセツ配属で東京に来たときの明らかな違いはOA環境でした。入社した名古屋支店にはパソコンが2台しかなく、見積書や書類を作成するのにワープロを打っていました。ポケットベルが配布され、「4949(シキュウ・シキュウ)」の文字が入ると急いで公衆電話を探して連絡していた時代です(笑)。それに比べると、今はパソコンにスマートフォンかタブレットが支給され、お客様からは時間や曜日に関係なく一方的にメールが入ります。それを見てクイック・レスポンスすることが重要だと思います。対応のスピードが求められているという点では、この20年で環境は全く変わりました。いわゆる足で稼ぐ営業から、情報を集め分析して動くというやり方になっていますね。

寺本 昔、店舗関連事業を担当していた頃、1日2回はお客様の事務所に顔を出していた。当時は面談しないと情報が拾えない。ところが、今は連絡数で言えば今尾部長のところが一番多いよね。今尾数は多いですね。メールで情報をもらうことはよくありますが、受注に結びつく有益な情報は少ないように思います。付加価値の高い、要するに利益の上がる仕事の情報は、やはり自らとりにいかないと見つかりません。セキュリティーが強化されてきて事務所の奥まで入り込むのは難しいですが、そこをどう乗り越えるかがポイント。他社も入れないですからね。入り込めば想定外のいい情報をつかめることがあります。

顧客ニーズは絶えず多岐・多様化していく。
わが社に問われる総合的対応能力。

寺本 最近の仕事から具体例を挙げて、問題点や難しさ、競合の状況など話してくれませんか。

今尾 数日前、大型工事を失注しました。以前から水面下で営業をやっていましたが、結局は予算が折り合わなく手を引いた。受注したのは超大手電気工事会社のサブコン、電力系の会社です。電気工事と設備工事を破格の予算で引き受けた。全体として採算が合えばいいと考えたのでしょう。かなり先行して営業していましたが、当社の基本は設備だけですからアドバンテージを失ってしまった。設備だけでは競争に勝つのは厳しいと実感しましたね。実際そういう事例はどんどん発生しています。電気系のサブコンが設備と電気を一緒にしてリニューアル分野にも進出してきた。ゼネコン化というか「1社で全て引き受ける」という流れになってきていますね。

寺本 このことは非常に大きな問題だと私も感じています。今後、特に電気のことは絶対考えていかなくてはいけないと思う。スターバックスは「設備と電気を一括でないと発注しません」というスタンス。トータルでコスト管理すると聞いていますが、お客様のもう一つの利点は、打ち合わせが一つの窓口で済むということ。発注者側は電気業者と設備業者の2社と打ち合わせするより1社と実施した方が効率もいいし、情報漏れもない。設備と電気には関連性があるわけだから一括して解決できる。コストパフォーマンスもあるし、この流れは注意してみていかないとね。最終的には電気工事管理、品質検査などすべてができる会社にしないと遅れをとる。多分みんな感じていることだと思いますよ。

今尾 対応能力を持った競合会社がかなり出てきています。建築関係やゼネコンから人を引き抜いたりして業態を変えてきている。もともと設備と電気を持っているという会社は存在していましたが、そこに今は建築まで合わせて受注していますね。

寺本 営業品目の多様化は必須だね。

今尾 特殊な技術力があれば別ですが、やはり幅のある会社にしないとうまくいかないと思います。去年、会社として建設業許可を取ったのは建築と内装、電気。さらに一級建築士の事務所登録も進めています。まず許認可関係を整備して、もっと営業品目の多様化を早めていかないといけないと思っています。寺本発注者側はゼネコンに出せば、基本的に全部やってくれることにメリットを感じる。当社は設備会社なので設備以外の仕事をすると、その専門分野の会社へ発注する。するとその会社の経費も乗ってくるのでコストパフォーマンスはよくない。だから社内に専門部門を持って競争力をつけるということですね。そのあたりの対応能力を整備するのは、時間がかかりそうだね。すぐにでもやらないといけないと思うけど。

今尾 私はあと2年だと思っています、オリンピックまでの期間内。それまでに会社が強くなっておかないと、今の売り上げを維持できないと感じています。

寺本 理想的なのは、専門会社を吸収するというのが一番スムーズな方法かもしれない。いわゆる協力会社とは区別する。その会社の取引先から設備関係の仕事を引っ張ってくることもできる。ただ、今は業界の景気がいいから、M&Aに応じてくれる会社は少ない。個人の集まりでやっているような業態も多いので難しい面もあるね。

佐野 流れは確実にそういう方向に行っているということですね。

寺本 武器の種類は多い方が有利に戦えるから、リニューアルという課題で「うちは何でもできますよ」という付加価値のある会社にしていかないと生き残っていけないと思う。

重要になってきた企業イメージアップ。
知名度は営業活動を側面から支援する。

河野 BtoCの場合だと、一番問題なのは、どのお客様とも初めてお付き合いするケースが非常に多いんです。設備改修工事を終了すると、次の工事は少ないか全くない。外壁工事の場合だと10~12年に1回は仕事が発生します。私どもの場合、つかんだお客様の継続性は低いわけです。そこが難しいところ。ただ強みは更生工事の実績です。更生工事は管の中に樹脂を塗る仕事で、15~20年後にまた何らかの処置をしなければいけない。それから、お客様が最初に受ける当社のイメージがすごく重要で、そこで仕事が決まるかどうか、かなりはっきりします。10年前に比べて、一般のお客様も勉強していて、いろいろな質問をしてきます。工事についても、「うちはこういうやり方をします、他の会社はこうです」と、できるだけお客様目線に合わせた説明と説得が必要ですね。BtoBだと専門用語で済むが、BtoCでは近所の奥さんに話すように丁寧に説明する。「給水管」と言ってもとっさに理解してくれない。事前調査でも、設備のことをいかにわかりやすく説明できるかのプレゼン力が決め手です。設備改修では築30年を超えるマンションが多いので、ご高齢の方が住まわれている。今の高齢者はすごく元気で興味を持って話を聞いてくれるから、営業は技術的な話をわかりやすく説明する能力がないといけない。そういうお客様を、どこでどうつかまえるかということですが、展示会に出展したり、広告を打ったりだとか、またマンションの管理会社も訪問しますね。管理会社は継続的なお客になる可能性があります。バス、トイレ、キッチンのリニューアル工事は市場性がありますから、給排水管工事に合わせて一緒にやりませんかと勧めています。排水管工事が増えてきているので、うちは内装のリニューアル工事も一緒に設備工事としてやることをマンション関連に売り込んでいく必要があるかなと考えています。

寺本 BtoC特有の手間と配慮も必要ということだね。

河野 集合住宅での受注経緯として、管理組合の理事もしくは修繕委員会という組織をまず説得しなければなりません。管理組合には年1回の総会や臨時総会を経て工事が決まるという流れがあります。例えば築50年のマンションの給水管が建築当時のままで、当社としては「すぐ工事をすべき」という立場ですが、住んでいる人は「水が使えればいい」「赤水が出ないからいいじゃない」と単純に考える。「これだけ錆びていて、配管改修工事が必要な状況」ということが理解できない。「まず調査を」と言って調査結果を皆さんに見せ、工事の必要性を示してあげる、ここからスタートです。ところが「このままでもいい」という声の大きい方がいると、そちらに向いてしまう。設備老朽化に興味のない住民の方が意外に多いんです。給水管がぼろぼろでも、「やらなくていい、そんなお金どこにあるんだ」になってしまう。そのあたりを説得していくのが難しく、膨大な手間がかります。また、こちら側の問題として、各営業所によって体制も技術もバランスがとれていない。技術者もお客様と交渉できるセンスがないと現場が収まらないので、営業的センスが求められます。住んでいる部屋に入って工事をするのですから、挨拶一つできないともうダメですね。現場一筋の人はお客様とのコミュニケーションが苦手な人が多いから、なかなか難しい問題です。

寺本 リフォーム市場規模は、まだまだ伸び代があると会社は判断し、伸ばすべき重要市場と位置づけているよね。河野エンドユーザーに対しては、当社がどういう会社かということが知られていないと信用されない。会社に対する安心感が重要です。「日本設備工業」という名前をもっとイメージアップする必要があります。社名を聞いたことがあるというだけで安心度合いが違いますからね。とにかくドアの中に入らなきゃいけない、これが一番たいへん。(笑)

ミッションは市場開発とチャレンジ精神。
そして全社の連携が重要。

寺本 お客様のニーズも多様化し、新しい技術情報もどんどん入ってくる。その対応能力に営業はどうあるべきか、人材の問題を含めて意見をお願いします。

佐野 やはり「利益の出る仕事」と「新しく挑戦していく仕事」の両立が大事だと思っています。サンセツの初期は、集合住宅関係、店舗関係が全部一緒になっていた。集合住宅の改修工事は利益率が高い一方で、新築ビルなどの工事は利益率が高い一方で、新築ビルなどの工事では競争が激しく利益は小さい。ただ、新しいお客様に挑戦して門を開く意味では、会社にとって非常に大切だった。たくさんある設備業者の中で、当社の「売り」「ここに強い」という点をいかにアピールしていくかが非常に重要だと思う。例えばサンセツという会社自体はほとんど知られていなかったが、いくつもの一流の会社から仕事をいただきました。他の会社でやってない新しいことに挑戦しようということで、JFEエンジニアリングが開発した蓄熱空調システム工事にもトライしました。大型のセントラル空調システムで、水の代わりに水和物スラリを蓄熱材に使用する空調システムです。その他、地中熱空調システムなど、今までと違うことに挑戦しました。その経験を踏まえ、安定した仕事と新しい仕事の両方に挑戦していく必要があると確信しています。

寺本 お客様と信頼関係ができ、いろいろ協力してくれる会社という印象を持っていただき関係が継続する。きっかけと信頼、そしてチャレンジ精神を忘れてはいけないよね。

佐野 大阪市場の特徴として、ある規模になる案件について、工事現場は関西だが発注元は東京というケースが非常に多い。大阪でいくら営業しても意味がない場合もあります。情報自体も東京、設計も東京でやる。施工現場は大阪なので、当然営業しなくてはいけないが、受注を確実にするには東京での営業が欠かせません。

寺本 大手企業は東京集中で、本社機能もあり、主要事項は東京で決定、地方のことでも東京で打ち合わせる方が早いということかな。本社は大阪でも東京に本社機能があるのが現実だけど、その点では大阪営業はたいへんかもしれない。人員についてはどうですか?

佐野 数が多いのはありがたいことですが、多くなればそれだけ目標値も上がって厳しくなります。

寺本 昔、O市場は「other市場」、つまり「その他の市場」。会議で「othe(rその他)はないでしょう」と発言があり、「open」に変更された。大阪はまだ「その他」という認識なのかな。営業のダイナミズムでは、O市場も魅力的だけど...。佐野楽しいですよね。(笑)

今尾 僕は楽しいと思ったことは1度もないですね(笑)。毎年示される目標を、どうやって達成するんだと、新年度になる度に考え込んでしまう(笑)。楽しいというのとは違うけど、営業をやっていて「受注できそうだ」と思ったときは一番わくわくします。しかし、絶対に決めなきゃというプレッシャーも強くなっていきますね。

寺本 数字との闘いは営業担当者の宿命であり、受注目標達成は使命だよね。当社の基本的な営業は、豊富なリニューアル工事の実績を足掛かりとして、新しい客先、市場を開発し、受注量を確実に増やすことだが、ただ客先へ行くのではなく、個々の客先の特性や各店所エリア特性も正確に把握し、明確な作戦を持って営業活動することが必要だね。そしてたくさんの物件を受注して会社の知名度を上げたいね。お客様から仕事の依頼が来るようになったら、受注の苦労も少しは減ると思うよね。

時代のニーズに合った人材の育成。
組織で闘える体制が 明日の発展を約束する。

寺本 営業支援、強化のために、会社にぜひこうして欲しいという、今後の発展のためになる意見を聞かせてください。

河野 リノライフ事業部は、会社の中でも特殊な位置づけであると思います。「リノライフ頑張れ」ということで、部としての要望を出せば比較的承認されやすい。今までの日本設備工業は、いつも「黒子」意識ですが、BtoCでは「どう前面に出すか」となり、全く逆になる。その意識について、技術部にはなかなか理解してもらえない。そのあたりの意識改革は必要ですね。当社が表に出ることによって懸念されるマイナス要因は多分ないですから。

寺本 全くない、黒子で居続けるのはコンプライアンス上もよろしくない。今までの考え方を変えなければいけないと思うよ。

河野 今年は創立50周年でホームページも新しくなり、カタログも新しくするとか、プレゼンツールをつくるという案も出ているので、それはすごくありがたい。展示会では大企業として知名度の高い高砂熱学工業のグループの一員ということを入れてほしい。

寺本 社内の意識を変え、対外的には会社をもっとイメージアップする必要があると思う。それが営業を活性化して、やりやすくなるということですね。新しいホームページでは、キーワードの「setsubism」から新しい会社のイメージが感じとれる、うちを知らない人に「見てください」と言えるよね。

河野 一から始めて仕事にするという営業の喜びは大きいですから、これからの若い人には、集合住宅、特に管理組合からの受注は非常に大きな目標になる。マンションの仕事で、自分が出向いてお客様と仲良くなって、それが仕事として実現すれば自信にもつながる。誰かにサポートしてもらっても、あくまでも営業する自分とお客様の関係という場面が非常に多い職場です。達成感はとても大きいと思います。

佐野 大型物件は東京で決まりますから、東京中心の営業体制が重要です。地方支店には目標となるO市場が少なく、それに見合った人員しかいない。人数も少ないから、ある規模の引き合いが来ると積算できないという問題もあります。例えば、大きな案件の積算業務を行う「積算センター」ができたらいいし、全国的な案件での機械類の購買を集中させる体制もつくってほしい。また、空調と衛生工事に関する全般的な知識のある社員が少ない。特に衛生工事ができる技術者を意識的に増やすこと、電気工事関係の人材確保も重要だと思います。

今尾 技術者の配員流動性を高めてもらいたいと、常々考えています。電気も建築もやらなければという時代に、空調リニューアルしかできませんとか、5~6年の経験者でも冷媒配管しか触ったことがないとかでは困ります。将来管理職になっていくような人材は、高砂熱学工業関連をはじめ住宅も店舗もやれるという総合的な能力が要る。計画性を持って現場経験を積めば、もっとよくなると思います。

寺本 一人の技術者がさまざまな現場経験を重ねて、マルチな能力を身につける。知識と理解度を高めて、「できない」はないようにすることだね。

今尾 今、技術者1人当たりの施工高を増やしていくことを目指しています。小さな現場はできるが、規模の大きい工事はできないとか、極端な例が起こらないように技術者を育成できれば、当社はもっと発展する可能性がありますよ。

寺本 難しい課題だけど大きな目標ですね。会社全体として、技術、営業、管理、業務、それぞれのセクションが連携して機能しなくてはいけない。営業はもっと自信を持って、自分がしっかり受注してくるという強い意識を持たないといけない。営業には目標数値がある、何が何でも達成するという強い意志を持たなくてはいけない。大事なのは、我々が若い社員を育てていかなければ営業部は消滅する。O市場開発を伸ばすためにも、営業部員、課員としての認識をもう少し高いところに置き、プライドを持ってやっていく。営業の人材育成と教育が、これからの当社の大きな課題だと思います。最後に一番大切なことは、われわれの「熱い思い」がなければ会社の成長はない、ということ。皆で明日の日本設備工業をつくっていきましょう。皆さん貴重なご意見をありがとうございました。

(2016年盛夏実施。茅場町本社会議室)